最後に、水出しコーヒーとアイスコーヒーについて。
どちらも冷たいコーヒーであり、水出しコーヒーも「アイスコーヒー」と言えるものではあるのですが、厳密には作り方がそれぞれ異なるので説明していきます。
水出しコーヒーは抽出にお湯ではなく水を使用して長時間かけて抽出します。一般的な方法では、家庭で麦茶を作るようにコーヒー粉をフィルターなどにセットして水に漬け込む方法(浸漬法に分類される)と、ドリップ法で抽出する方法があります。
水出しコーヒーではコーヒーを細かい粒度で挽くのが一般的ですが、これは湯温が低いことによる抽出効率の低さを時間と粉の細かさでカバーするためです。
これにより、水溶性の低い成分(苦味・渋み・油分)の抽出量が少なくなる傾向になり、通常のお湯を使った抽出とは異なった特徴的な風味特性をもつ抽出液を得ることができます。
アイスコーヒーは、ざっくり言うと冷やして飲むスタイルのコーヒーなのですが、水出しコーヒーと分けて見てみると、お湯で抽出したコーヒーを氷などで急冷して作る方法が一般的です。
特徴的な風味特性をもつ水出しコーヒーと違い、急冷したアイスコーヒーは熱湯抽出のコーヒーと同じような風味を味わうことができます。
ただ、コーヒーは冷たいと味を感じにくくなるという特性があるため、アイスコーヒーに適した深煎りのコーヒー豆を使って濃いめに淹れるのが一般的になっています。
この項目はこれまでのような抽出方法の説明とは違って、アイスコーヒーのそれぞれの作り方の説明になっていますが、同じようにそれぞれの特徴をしっかりと押さえて覚えるようにしましょう。
〜fin〜
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