5-① フードファディズムとは何か

フードファディズムとは、食べ物が健康や病気に与える影響を過大に評価すること、あるいは信じ込むことを言います。

現代は食と健康に関する情報が氾濫していて、そのほとんとがフードファディズム的情報であるとされています。これはコーヒーも例外ではなく、情報を適切に評価し、取捨選択する姿勢が求められます。

これらには、マスコミや権威による発信や拡大解釈が大いに影響していて、ほんの数年前までは「コーヒーは胃に悪い」「コーヒーを飲むと癌(がん)になる」などと不当に悪者扱いされていたこともあり、それはまさしくフードファディズムにあたります。

一方、ますます強くなっている健康志向を背景に、コーヒーを健康飲料として位置付けようとする動きもあり、「コーヒーを飲めば痩せる」「コーヒーは癌に対する特効薬である」などといったフードファディズム的な情報も氾濫しています。

フードファディズムに陥らないためには、冒頭にも書いたように、情報を鵜呑みにせずに適切評価して取捨選択することが大切です。

特に最近はSNSやYouTubeなどで目を引くような投稿が溢れていて、センセーショナルなタイトルや権威に惑わされてしまうことも多くあろうかと思います。

果たしてそれが主観的で全く根拠のないことなのか、単なる一事例に過ぎないのか、それともコンセンサス(一致した意見・共通認識)の得られたものなのかを客観的に評価し、判断していく姿勢が求められます。

コーヒーはあくまでも趣向性の高い飲料です。フードファディズムに陥ることなく、楽しめる範囲で上手に付き合うことが大切です。特にコーヒーに携わる人であれば、日々コーヒーを楽しむことができ、適切に評価できるための精神的・肉体的な状態を維持できることが、健康であると言えるのかもしれません。


試験において、記載内容の細かい部分までは出題されません。フードファディズムに陥らないというニュアンスだけをしっかり理解していれば問題ありません。

〜fin〜

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