リキッド(液体)コーヒーもまた、インスタントコーヒーと同じく手軽さが売りでコーヒー消費を支える大きな市場であります。
リキッドコーヒーの中でも様々な種類があり、その呼称はコーヒー生豆の使用量(内容量に対する重量比)によって異なります。
生豆使用量が5%以上のものが「コーヒー」、2.5%以上5%未満のものが「コーヒー飲料」、1%以上2.5%以上のものが「コーヒー入り清涼飲料」となります。また、乳固形分3%以上のものは「乳飲料」と表記されます。
補足ですが、例えば生豆使用量が5%以上かつ乳固形分3%以上の場合、商品の表記は「乳飲料」の方が優先されます。機会があれば商品表示を見てみてください。
続いて、リキッドコーヒーの製造フローチャートについて、教本p42の図を基に説明します。
「缶コーヒー」の場合、いわゆるレギュラーコーヒーやそのエキス、インスタントコーヒーを利用して抽出液を製造し、それを冷却し”ろ過”を経て調合タンクへ送られます。そこで、炭酸水素ナトリウム(重曹)、砂糖、ミルク、香料、乳化剤などが添加され、均質化(ホモジナイズ)、加温された後、容器に充填され、レトルト殺菌(加圧加熱殺菌)されます。
「PET入りコーヒー(ペットボトル)」などの場合、缶コーヒーと同じように調合後、液体の状態で高温短時間殺菌(UHT)され、あらかじめ殺菌された容器に充填されます。これは、高温でペットボトルが変形するのを防ぐためにあらかじめ充填前に殺菌しているという背景があります。
試験においては、まずリキッドコーヒーの呼称について数値を含めてしっかり覚えましょう。また、リキッドコーヒーの製造フローチャートついても、上記の詳細までは覚える必要はないので、教本p42 図5-①のチャート(下にも書いておきます)をしっかり覚えておきましょう。
【缶コーヒー】抽出→調合→充填→レトルト殺菌
【PET入りコーヒー】抽出→調合→高温短時間殺菌→充填
〜fin〜
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