主にフラスコを使用した抽出方法であり、フラスコ内の気体の膨張によって押し上げられたお湯が粉と接することで抽出がおこなわれます。
お湯の気化や膨張はお湯が沸騰に近い状態で活発になるため、サイフォン抽出で使用できるお湯の温度は高温のほぼ同じ温度帯で固定されます。
お湯の温度が調整できないということは、同じ味を安定して作れるというメリットがある一方で、自由度が狭くなるというデメリットもあります。したがって、サイフォン抽出において味を調整する際は、お湯の温度以外の要素で変化をつける必要があります。
サイフォンの特徴として、思わず目を惹く視覚的な美しさがあります。昔ながらの喫茶店などでは、今でもよくカウンター前に何台も並べられたサイフォンを見かけます。熱源は主にアルコールランプですが、近年ではハロゲンヒーターを用いたり、家庭用の簡易的な構造の製品も出ています。
これまでに紹介した抽出方法にはそれぞれに特徴やメリット・デメリットがありますが、サイフォン抽出においては更に高い演出効果が得られるという最大の特徴があると言えます。
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